『ブレイキング・バッド』の小道具や衣装が、スミソニアン博物館に展示されることになりそうだ。スミソニアン博物館といえば、知識の向上と普及を目的に1846年にワシントンDCに設立された世界最大の博物館群で、複数の博物館と研究センターからなる。このなかの国立アメリカ歴史博物館には、アメリカの歴史や文化に関連する作品が多数展示されており、なんと『ブレイキング・バッド』もこのなかに加わる可能性があるというのだ。
この情報が明らかになったのは、ロサンゼルス・タイムズ紙で行われた『ブレイキング・バッド』対談がきっかけ。企画・制作総指揮のヴィンス・ギリガンが、主演のブライアン・クランストンとアーロン・ポールとともに思い出を語り合うという企画で、ウォルター・ホワイトの裏の顔であるハイゼンバーグの帽子はいまどこにあるのか、という記者の問いに対し、クランストンはギリガンと自分がひとつずつ保管していると返答。そして、こう明かしたのだ。
「スミソニアンが『ブレイキング・バッド』の展示をする話があり、それほど最高のものはない。もし、寄越せと言われれば、番組から盗んだすべてのものを寄贈させてもらうよ」
ちなみに、クランストンは、ウォルトの衣装一式と、メガネ、サングラス、時計を所持しているという。
一方のアーロン・ポールは、ジェシーの最初の車のナンバープレートと、ピンクのテディベア、ゲイルの自宅の扉を持っていると告白。
さらに、ウォルトの愛車ポンティアック・アズテクと、ドラッグ生成用に使用したキャンピングカーは、現在は米カルバーシティのソニー・スタジオで保管されており、スタジオ見学コースになっているという。
これらがスミソニアン博物館に寄贈されれば、『ブレイキング・バッド』が名実ともに後世に残るドラマとして認められたことになる。なお、スミソニアン博物館の国立アメリカ歴史博物館には、『オズの魔法使い』の赤い靴や、全米最高視聴率を叩き出した人気ドラマ『M*A*S*H』の小道具など、アメリカ史を飾ったポップカルチャーに関する品々が展示されている。