『よろこびのうた Ode to Joy』

ストーリー
ポスティングのパートと年金で、ひとり細々と生きる75歳の冬海。ある日、海での散歩の途中、東北弁を話す優しい青年・歩と出会い、とある仕事に誘われる。もし100歳まで死ななかったらあと25年・・・生活の不安、ちょっとした贅沢をしたいという小さな欲望。怪しいと理解しつつも報酬に惹かれ、引き受けることに決める冬海。お金と安心を得るため、二人は背徳的な仕事へと車を走らせる。
CAST
  • 歩:藤原季節
  • 冬海:富司純子
STAFF
  • 監督・脚本:三島有紀子
  • プロデューサー:山田真史
  • 撮影:阿部一孝
  • 照明:常谷良男
  • 録音:浦田和治
  • 装飾:徳田あゆみ
  • 衣裳:浜辺みさき
  • ヘアメイク:吉野節子(富司純子)
  • 河本花葉
  • キャスティング:関 友彦
  • 助監督:山嵜晋平 
  • 音楽:田中拓人
  • 編集:加藤ひとみ
  • 音響効果:大塚智子

監督三島有紀子

COMMENT
2020年、私たちは救いがないように感じる世界を共有している。けれどこの企画のように、希望に似た新しい世界も共有していくだろう。人間が繋がる、繋がらないも含めて何を共有するのか、できるのか、見つめたいと思う。それを発信できる機会を与えてくれた製作陣のクリエイターへの新しい支援企画に、チーム一同、心から感謝する。
PROFILE
18歳からインディーズ映画を撮り始め、大学卒業後NHKに入局。「NHKスペシャル」「ETV特集」、震災特集など市井の人々を追う人間ドキュメンタリーを数多く企画・監督。03年に劇映画を撮るために独立し、東映京都撮影所などでフリーの助監督として活動、NYでHBスタジオ講師陣のサマーワークショップを受ける。監督作『幼な子われらに生まれ/ Dear Etranger』(17 年)で、第 41回モントリオール世界映画祭で審査員特別大賞、第 41 回山路ふみ子賞作品賞、第42 回報知映画賞では監督賞などを多数受賞。最新作は『Red/Shape of Red』(2020 年2月公開)。他の代表作として『しあわせのパン/ Bread of Happiness』(2012)、『繕い裁つ人/ A Stich of Life』(2015)、『少女/ Night's Tightrope』(2016)など。ドキュメンタリー作品から劇映画、テレビ作品まで一貫して、永続的な日常の中の人間にある軋みを描きつつも、最後には小さな"魂の救済"を描くことを信条としている。スタイルとしては、研ぎ澄まされた演出に下支えされた美しい映像作りに定評があり、一見すると柔らかい作風の初期作品から、ハードな演出が露出する近作まで、演出の姿勢は変わらない。

DOCUMENTALY

12人の監督たちはどのような想いで映画制作に臨んだのか。
撮影の過程に迫る貴重なドキュメンタリー。